就労継続支援B型(A型)事業の新規指定・開設

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就労継続支援B型事業所で働く障害者
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就労継続支援B型ビジネスをはじめるには

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就労継続支援事業について

✔ 「就労継続支援」事業とは、「障害者総合支援法」に基づく「障害福祉サービス」のうちの1つで、「訓練等給付」と呼ばれるサービスに分類されています。

✔ 一般企業等への”就職が困難”な障害者に対して、「就労の機会を提供」するとともに、「生産活動」を通じて、その知識と能力の向上に「必要となる訓練」を行うなどのサービスを提供することを目的とした事業のことを指します。昔で言うところの、「通所授産施設」にあたるものとなります。

✔ さらに、「就労継続支援」には、「A型」と「B型」の2種類があり、簡単に言うと、以下の通りとなります。

就労継続支援『A型』

「A型」は、「雇用型」とも呼ばれ、利用者と雇用契約を結んで、原則として、「最低賃金」を保証する形態となります。

就労継続支援『B型』

・「B型」は、雇用契約を結ばず、利用者が比較的自由に、”自分のペース”で働いてもらうため、「非雇用型」と呼ばれています。

就労継続支援B型とは

「就労継続支援B型」事業とは、年齢、体力、精神的な問題、あるいは難病を抱えているといった事情により、一般企業などに雇用されることが困難な、就労経験のある障害を持つ方に対して、「生産活動」などの機会の提供、知識および能力の向上のために必要となる「生活技能訓練」(SST)などを行うサービスを言います。

✔ 事業の目的としては、「生産活動」の機会を提供しながら、就労に必要となる「知識や技術の獲得」を支援していくことや、「生活技能訓練」(SST)を通して、社会生活を営んでいく上で、困った場面に遭遇した場合の、「問題解決能力」の育成、「社会環境から受けるストレスを緩和、克服する方法」等を身に着けてもらうといった「目的」があります。

✔ 年齢や体力などの理由で、負担の大きな仕事に就くことが出来ない中で、主に、作業所内に於いて、軽作業などに従事してもらうことにより、必要な職業訓練などを行うこととなります。

✔ 「B型」は、就労するといっても、労働法上の「雇用契約」を結ぶ形態ではないため、利用者に対しては、作業の対価として、「賃金」ではなく、「工賃」を支払うこととなります。

✔ 就労継続支援「B型」は、同じ類型である「A型」に比べると、「訓練・リハビリ」としての側面が、強い傾向があります。

✔ このサービスを通じて、生産活動の意欲や能力、就労に必要となる知識や技能が高まった利用者は、次のステップとなる、「就労継続支援A型」や、一般就労への移行を目指す「就労移行支援」サービスへと移ることも可能です。

✔ 「就労移行支援」や「就労継続支援A型」サービスに移行する為の”前段階”として、まずこのB型を利用していくことも、もちろん可能です。こうした希望を持つ利用者に対しては、「一般就労に必要となる知識や技術」に関する支援を積極的に行っていくことも行われます。

✔ 年齢制限利用期間の制限といったものはなく、また、雇用契約を結ばないため、指定事業者は、労働基準法で定められた「最低賃金」を支払う必要がなく、実務上、「最低賃金」以上の「工賃」を支払っている事業所は、ほとんどないのが実情です。

就労継続支援B型を利用できる方

✔ 就労継続支援B型を利用できる方は、一般的な企業等に雇用されることが困難な、身体障害・知的障害・精神障害や、発達障害・難病を持つ方で、次の①~⑤の”いずれか”の条件を満たしている方となります。

① 一般企業や、就労継続支援A型事業所での、就労経験がある者であって、年齢や体力の面で、一般企業に雇用されることが困難となった方

② 「就労移行支援事業」を利用した結果、一般企業や就労継続支援A型事業所の雇用には結びつかず、B型事業所の利用が適当であると判断された方

③ 上記に該当しない者であって、50歳に達している者、又は障害基礎年金1級受給者

④ 上記に該当しない者であって、地域に於いて、一般企業やA型事業所による就労の場が少なく、雇用されることが困難と、区市町村から判断された方

⑤ 「障害者支援施設」に入所する者については、「指定特定相談支援事業者」による「サービス等利用計画」の作成手続きを経た上で、区市町村が利用の組み合わせの必要性を認めた方

✔ 特に年齢による制限はなく、上記①~⑤の、いづれかの条件を満たせば、「障害者手帳」等はなくとも医師の診断や、定期的な通院歴があれば、各自治体の判断によって、B型事業所を利用できるケースがあります。

✔ ただし、注意すべき点として、就労継続支援B型は、特別支援学校などの卒業後、すぐに利用することは出来ません。特別支援学校などを卒業した後、一度、「就労経験」を経るか、もしくは「就労移行支援事業所」を利用して就労への課題に関するアセスメントが行われている必要があります。

✔ 実際には、以下のようなケースの方の利用が多くあるようです。

支援学校を卒業後、一般企業に就職したけれど、体力・精神面で継続就業ができなかった方。

就労移行支援サービスを利用していたけれど、就労継続支援B型の方が適切であると判断された方。

・脳梗塞などの疾患により入院し、退院した後に、リハビリと社会参加を兼ねて、就労継続支援B型を利用したい方。

就労継続支援B型の支援

✔ 就労継続支援B型事業に於ける、「具体的な支援内容」として、大まかには、①働く機会や場所の提供②一般企業等への就職へ向けた知識・技能習得のための支援の2つが挙げられます。

 ①働く機会、場所の提供

就労継続支援B型においては、雇用契約は結びませんが、一定の作業に従事するなどして、実際に生産活動を行い、働く機会とその場を提供することとなります。

就労継続支援B型を利用する障害者は、手芸などの自主製品の制作や、パンやクッキーの製造などの作業を行うことにより、作業を行った分の「工賃」を受け取ります。A型事業に比べると、比較的自由に、自分のペースで働くことが利点と言えます。

 ②一般企業への就職へ向けた知識・技能習得のための支援

利用者の中には、最終的には、一般企業などへの就職を目指すべく、就労継続支援A型や、就労移行支援サービスへの移行を希望する方も、一定数、存在します。

そこで、就労継続支援B型事業所で就労していく中で、一般企業で就職する為に必要となる、社会人としてのマナーや礼儀といったビジネス慣行や、色々な職種に適応できる為のスキルや技能を習得するための支援も併せて行うこととなります。

就労継続支援B型の作業内容

✔ 就労継続支援B型の仕事内容は、就労継続支援A型に比べると、軽作業、内職的なものが多い傾向があります。

具体的な仕事内容は、以下のようなものがあります。

・値札付け、袋詰め

・部品の加工、組立て

・パンやクッキーなどのお菓子作り、販売業務

・ミシン、手芸、裁縫などの縫製業務

・衣類、リネンなどのクリーニング

・清掃作業

・飲食店での調理、配膳補助

・畑で野菜作りなどの農作業

✔ 細かい作業や、単純作業が多いものの、勤務時間については、就労継続支援A型と比べると、短めに設定されることが多く、その分、作業の対価として受け取る「工賃」は少なくなります。

ただ、自分の体力、体調や意欲、能力と相談しながら、自分のペースで、比較的自由に働くことが出来る点は、利用者にとっては利点とも言えます。

就労継続支援B型の工賃

就労継続支援B型は就労支援事業会計が適用される

✔ 就労継続支援B型を運営する事業者は、何よりまず、「生産活動」や「訓練」を行うために必要となる「仕事」を用意する必要があります。

就労継続支援A型事業とは違って、雇用契約こそ結びませんが、利用者に対しては、作業の対価となる「工賃」を設定し、適正にその支払いを行う必要があります。

✔ 利用者に対する「工賃」の支払いについては、原則、就労継続支援B型で行う「事業収入」から充当する必要があります。また、少なくとも月額3,000円以上を支払うことと定められています。ただし、「最低賃金」に拘束されることはありません。

✔ 工賃の金額設定については、作業を行う利用者の体調、技能や、作業の内容、利用の状況などに応じて、異なってきます。

✔ 工賃の原資については、原則、「生産活動」によって得られた「事業収入」から、「必要経費」を控除し、「生産に関わった人数」で案分した額を原資として、支払うこととなります。なお、この「必要経費」には、事業所の職員の「人件費」や「運営費」は含まれません。(※指定基準第 201 条

✔ 工賃の計算方法については、作業に従事するごと、1日あたり3,000円というように、”定額”で支払う場合や、生産された製品やサービスの”出来高”に応じて、1個あたり30円という歩合的に支払う場合など、それぞれの事業所ごとに、設定することが可能です。

ちなみに、厚生労働省の資料によると、令和2年度の就労継続支援B型事務所に於ける、平均工賃額は月額15,776円、時間額で222円となっております。

✔ 先にも触れた通り、就労継続支援B型の工賃は、原則「作業の売上収入」から支払うよう、定められています。また、就労継続支援B型事業としての「事業収入」は、障害福祉サービス費の「訓練等給付費」として得ることが出来ますので、「生産活動の売上収入」の高低が、B型の「事業収入」に対して、直ちに直結することはありません。

ただし、利用者に支払うべき「工賃」額によって、給付費の「基本報酬」単位が異なってくるケースもある点については、留意が必要となります。

✔ 年度毎に、「工賃」の目標水準を設定し、当該「工賃」の目標水準、及び前年度に利用者に支払われた「工賃」の平均額を利用者へ「通知」するとともに、指定権者へも「報告」を行う必要があります。

✔ 以上のように、適正な利用者への工賃を算出するためには、 「生産活動」における、適切な「原価管理」を行う必要があることから、 「就労支援事業における会計」について、 社会福祉法人”以外”の法人は、<就労支援事業会計処理基準>の定めるところにより、会計処理を行う必要があります。

就労継続支援B型は福祉事業活動と生産活動に会計区分する

✔ 就労支援事業を運営していく上で、準拠すべき「会計基準」「解釈通知」「事務連絡」には、以下のようなものがあります。

『就労支援等の事業に関する会計処理の取扱いについて』(平成18年10月2日社援発第1002001号)

『「就労支援等の事業に関する会計処理の取扱いについて」の一部改正に伴う留意事項等の説明』(平成25年1月15日厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課事務連絡)

『「就労支援事業の会計処理の基準」に関するQ&Aについて』(平成19年5月30日厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課事務連絡)

✔ たとえ、就労支援事業という一つの事業であっても、上記のような「就労支援事業会計処理基準」等によって、就労支援事業における「生産活動に係る会計」と、その他の国保連からの給付金報酬等 (「福祉事業活動」 ) に係る会計は、明確に区分されるべきことが定められています。

就労継続支援B型の指定要件<①人員基準>

✔ 「就労継続支援B型」事業を始めるためには、「指定権者」と呼ばれる都道府県、政令市から、「指定」(許可)を受ける必要があります。

そして、指定を受ける為には、省令・条例等により定められた「指定基準」と呼ばれる、開設・運営していくためのルールをクリア出来ている事業者でなければなりません。

✔ その「指定基準」のうちの一つとして、”ヒト”の要件である<人員配置基準>があります。

✔ 就労継続支援A型(雇用型)と、就労継続支援B型(非雇用型)の「指定要件」である、「指定基準」については、”概ね”同じです。

✔ 就労継続支援B型事業を始めるには、障害を持った方の支援・介助を行うために必要となる、専門的知識や経験、資格を持ったスタッフが、一定数必要となってきます。

✔ また、人員配置基準は、指定を取得し、開業した後に、事業を運営していく上に於いても、非常に重要となる基準です。

この「人員配置基準」を満たさないままで、事業運営を続けていってしまうと、「サービス提供職員欠如減算(人員欠如減算)」と呼ばれる仕組み等によって、給付費の「報酬」が減ってしまうこととなります。

✔ 例えば、事業の開始後、「サービス管理責任者」と呼ばれるスタッフが、途中で”退職”してしまったにもかかわらず、指定権者等に対し、定められた「届出」を行うことなく、「減算」適用をしないまま、事業運営を継続し続けながらも、従前のサービス報酬でもって市町村(国保連)へ請求し続けていた、といった”不適切な”運営事例も少なくありません。

こうした事例に於いては、単に「減算」となるだけでなく、指定権者による「実地指導」が行われた際に、指摘を受け、給付費の「返還請求」といった”ペナルティー”を受けてしまう可能性もあります。

✔ こうした「人員配置基準」について、正しく理解した上で、”適正な人員体制”の確保を図ることは、「障害福祉サービス事業」を運営していく上では、最重要の課題であることを認識しておくことが大切です。

✔ あるいは、例えば、下記の①や②のような「加算」を算定している事業所に於いては、通常の「人員配置基準」に対して、その”上乗せ”や、”別途の”要件が、”追加で”求められますので、人員体制の確保を図る上では、更なる注意が必要となります。

① 「福祉専門職員等配置加算」

② 「食事提供体制加算」

 


管理者

■仕事の内容等:

・主に事業所全体の運営、管理業務を統括的に行います。業務が円滑に進むよう、スタッフへの指揮命令や、行政による実地調査時の対応など、対外折衝的な業務も行います。

・常勤1人以上

・業務に支障をきたさない限り、「他職種」との「兼務」、あるいは同一敷地内の、他事業所の「管理者」等との「兼務」が可能。

※実務上、特に利用者が少ない”開業直後”に於いては、「サビ管」と「兼務」するケースが多いようです。

■資格要件:あり

「社会福祉主事」資格要件に該当する者 (※「社会福祉士」、「精神保健福祉士」を含む)

「社会福祉事業」に「2年以上」従事した者

「企業を経営」した経験を持つ者 ※概ね「1年」以上

「社会福祉施設長認定講習会」の終了者

 


サービス管理責任者

■仕事の内容等:

・利用者の方が持つ心身の状況や、取り巻く環境等を踏まえ、支援に関する「アセスメント」「個別支援計画」の作成、「モニタリング」や、従業者に対する技術指導など、サービス内容に関する管理全般を行います。また、他の事業所や医療機関との「連絡調整」も、「サビ管」(略称)の大切な仕事です。

・常勤1人以上

・2人以上勤務の場合、”少なくとも”1人は、「専任かつ常勤」であること

・利用者に対するサービス提供に支障がなければ、「管理者」と「兼務」可 (※但し、「生活支援員」等との「兼務」については、指定権者への確認が必要です。)

■人員配置:

利用者60名まで:1人以上

利用者61名以上:1人+利用者数が60を超えて、40又はその端数を増すごとに1人増

※利用者60名を超える部分について
【利用者:サービス管理責任者】が、【40:1】になるように配置

「利用者数」は、原則、「前年度の平均利用者数」となりますが、「新規」指定の場合には、「利用定員の90%」で算定します。

■事例:

・利用者100名のケース・・・2人以上(うち1人は常勤、1人は非常勤可)
・利用者120名のケース・・・3人以上(うち1人は常勤、2人は非常勤可)

■資格要件等:あり

✔ 「所定の実務経験」、②「所定の研修修了」という2つの要件を”いずれも”満たす必要があります。

 ①【所定の実務経験】

・障害者の「保健・医療・福祉・就労・教育」の分野における、「直接支援・相談支援」などの業務に於ける「実務経験」が、「3年」、「5年」、「8年」の”いづれか”の年数が必要となります。

・ここでの「実務経験」については、「サービス管理責任者」に「就任」する時点で、経験年数を満たしていることが必要です。

ⅰ)「相談支援業務」の期間が、通算して5年以上 ※ⅲ)と通算可

ⅱ)「直接支援業務」の期間が、通算して8年以上

ⅲ)「有資格者」による「直接支援業務」の期間が、通算して5年以上 ※ⅰ)と通算可

ⅲ)「国家資格者」による「相談支援業務」及び「直接支援業務」の期間が、通算して3年以上、かつ、「国家資格」としての従事経験が、通算して3年以上

※ 必要となる実務経験の年数(「3年」、「5年」、「8年」)については、「保有資格」の有無とその種類、「従事した業務内容」によって、異なります。

※ ここでの「1年以上の実務経験」とは、「業務に従事した期間」が1年以上であり、かつ、「実際に業務に従事した日数」が、1年あたり「180日」以上であることが必要です。

例えば、「5年以上の実務経験」であれば、業務に従事した期間が「5年」以上であり、かつ、実際に業務に従事した日数が「900日」以上必要となります。

 ②【所定の研修終了】

ⅰ):<平成31年3月までの研修受講者>

・サービス管理責任者研修

・相談支援従事者初任者研修(講義部分)

両研修の修了が必要。

ⅱ):<平成31年4月以降の研修受講者>

・相談支援従事者初任者研修(講義部分)

・サービス管理責任者等基礎研修

・サービス管理責任者等実践研修

※制度改正以降、原則、「基礎研修」→「2年以上の実務経験」(※現場OJT)→「実践研修」という流れとなり、<現場でのOJT経験>が必要となる点に注意が必要です。

※ただし、法改正による経過、暫定措置や、激変緩和措置等が設けられていますので、詳細は、指定権者への確認が必要です。

 


職業指導員・生活支援員(従業者)

■「職業指導員」・「生活指導員」の仕事内容・役割:

✔ 「職業指導員」について:

・「個別支援計画」に基づきながら、障害を持つ方が社会生活ができるよう必要な訓練技術指導を行います。

・障害を持つ方の、希望や適性に合わせて、パソコン、印刷、木工や園芸などの技術を指導・援助するなど、職業上の技能を習得させる訓練や指導を行います。

✔ 「生活指導員」について:

・「個別支援計画」にもとづきながら、食事や入浴などの身の回りの支援や、日常生活動作の介助をしたり、日頃の健康管理を指導したりします。

身体機能、生活能力の向上に向けた支援や創作、生産活動により、障害者の自立をサポートします。

■人員配置

・職業指導員:1人以上(非常勤可)

・生活支援員:1人以上(非常勤可)

・「常勤換算」で【利用者:職業指導員または生活支援員】が、【10:1または7.5:1】であること。

※ただし、【10:1】は、【7.5:1】に比べると、「訓練等給付」に係る「基本報酬」単位が低く設定されている関係上、実務上は、【7.5:1】配置で「指定」を取るケースが多いようです。

・「職業指導員」または「生活支援員」のうち、”どちらか”1人は「常勤」であること。

・どちらも「資格」、「実務経験」は不要

■事例:必要となる従業者人員

✔ 利用者定員20名で、従業者配置を【10:1】と設定した事業所を新規で立ち上げるケース(※事業所の週所定は40時間と設定)

・「利用者数」は、原則、「前年度の平均利用者数」となりますが、「新規指定」を取る場合には、「利用者定員の90%」で算出します。

・20名×90%÷10=1.8となり、「常勤換算」で、1.8人以上の「従業者」配置が必要となります。

「職業指導員」と「生活指導員」で”合わせて”1.8人のうち、1人以上は「常勤」である必要があるので、以下のような配置案が考えられます。

職業指導員・・・1日8時間×5日=週所定40時間の「常勤」:1人

生活支援員・・・1日8時間×4日=週32時間の「非常勤」 :0.8人

■利用者数と人員配置基準についての注意事項

✔ 「人員配置基準」は、開業時(指定時)はもちろん、開業後も遵守しなければならない基準です。「従業者」の人員配置を考える上では、まず「利用者数」の算出を行う必要があります。

✔ 開業後、「前年度」の「実績」が出来るまでの期間については、”月ごと”に「平均利用者数」を計算した上で、「従業者」の人員配置人数を算出しなければなりません。

✔ つまりは、開業後、「前年度」の「実績」が出来るまでの間は、必要となる人員配置人数も”月ごとに変動”しますので、「勤務形態一覧表」を”月ごと”に作成するに当たっては、注意が必要となります。

✔ 具体的には、開業時(指定時)からの「実績」によって、以下のように、”順を追って”「利用者数」を算出していくこととなります。

① 指定時からの実績が「6ヶ月未満」の期間

→ 利用定員×90%

② 指定時からの実績が「6ヶ月以上1年未満」の期間

→ 直近6ヶ月間の「延利用者数」 ÷ 直近6ヶ月間の「開所日数」

③ 指定時からの実績が「1年以上」

→ 直近1年間の「延利用者数」 ÷ 直近1年間の「開所日数」

④ 指定時から「1年以上」経過し、かつ、「前年度」(前年4月~翌年3月)の「実績」が出来た以降

→ 前年度の「延利用者数」÷前年度の「開所日数」

就労継続支援B型の指定要件<②設備基準>

✔ 就労継続支援事業B型(A型)を開業するには、まずは事業所として使用するための「物件」を確保する必要があります。

✔ ただし、物件の確保を完了する前には、指定権者に対して「事前協議」を行い、物件および各部屋の面積等が記載された「図面」によって、各区画の”間取り”について、入念に”確認”を取っておくことを忘れないようにしましょう。

✔ なお、「事前協議」窓口に於いては、予定する物件について、段差の解消、十分な通路幅の確保、手すりやスロープの設置など、障害を持つ方々の”特性”に応じた、安全な利用が出来るための配慮を行うよう、助言や指導を受けることもあります。

具体的な設備・構造等について

✔ 指定要件の一つである「設備基準」として、事業を行うために、十分な必要な広さを有する「専用区画」(「訓練・作業室」、「相談室」、「多目的室」、「手洗い設備」、「トイレ」等)や備品等を設置することが必要となります。

✔ 利用者の障害の特性に応じて工夫され、かつ、「日照」、「採光」、「換気」等の利用者の「保健衛生」に関する事項、および「防災」について、十分考慮された「構造」設備であることも求められています。


【訓練・作業室】

・サービス提供に支障のない広さと、作業・訓練に必要な機械器具を備えること。

利用者1人あたりの面積3.0㎡程度以上(※指定権者により異なります。)

※1)省令基準では「訓練又は作業に支障がない広さを有すること」と定められてあり、”具体的な”面積の基準は指定権者によって異なります。

※2)例えば、定員20名であれば、20×3=60㎡程度の広さが必要となります。

・訓練、作業に必要な機械器具を備えること

・サービスの提供にあたり支障がない場合には、設けないこともできます。


【相談室】

・利用者の方やそのご家族が、相談に来られた際に対応するスペースのこと。

・談話の漏洩・プライバシーに配慮できる空間であること。

・「間仕切り」などを設け、プライバシー保護に配慮した空間にすること。

※ ”高さの低い”パーテーションや、簡易なカーテンでは、プライバシーが保てないとして、「指定」が受けられないこともあります。


【多目的室】

・多目的室は、利用者の方の親睦やミーティングなどに使われるスペースのこと。

・支障のない広さ、利用者の障害特性に応じたものになっていること。

・利用者への支援に支障がない場合には、「相談室」との「兼用」が可能。


【洗面設備・トイレ】

・利用者の特性に応じたものになっていること。

「トイレ」と「洗面スペース」は兼用「不可」のケースが多くあります。

・「手洗い設備」は、「自動水栓」や「レバー式」など、利用者の利便性を考慮するものであること。

・感染症対策上、消毒、石鹸、ペーパータオルの設置が必須のケースが多くあります。


【事務室】

・設備基準上は、必須とはされていないが、指定権者により求められるケースがあります。

・事務的な業務を行うためのスペースです。

「鍵付き書庫」、「シュレッダー」等、個人情報やプライバシーの保護に配慮したものとなっていること。

他法令による制限・規制について

「障害者総合支援法」以外の法令にも注意

✔ 「障害者総合支援法」では、先に述べたような「人員基準」「設備基準」が設けられていますが、「就労継続支援B型」事業を含む「障害福祉サービス」事業をの指定を受けるに当たっては、その他の法令によっても、様々な規制、要件が設けられていることにも注意を払う必要があります。

✔ すなわち、取得した物件について、たとえ「障害者総合支援法」上の「設備・構造基準」はクリア出来ていたとしても、他の法令によって、「障害福祉サービス」事業を行うことが出来ない物件に該当してしまうのであれば、残念ながら、「指定権者」からの「指定」を受けることは出来ません。

✔ 具体的には、就労継続支援B型の指定申請が受理されるためには、障害者総合支援法法令上の「設備基準」に照らし合わせて、物件の「専用区画」や「間取り」が適切であることだけでなく、「都市計画法」、「建築基準法」、「消防法」等への適合、さらには、「バリアフリー、まちづくり条例」といった各自治体の「条例」、「要綱」「建築協定」等の制限の有無にまで、気を配る必要があります。

✔ あるいは、「水防法」及び「土砂災害防止法」により、「洪水浸水想定区域」「土砂災害警戒区域」内にある「要配慮者利用施設」の管理者等は、「避難確保計画」の作成・「避難訓練」の実施等が義務とされています。

✔ もちろん、事業の性質上、就労継続支援B型(A型)事業を行う施設についても、「社会福祉施設」に分類され、これらのルールを遵守する必要がある場合がありますので、開業に際しては、「地域防災計画」(ハザードマップ)の確認や、自治体の防災課との協議も必要となります。

都市計画法令等の制限

✔ 「就労継続支援B型」を含む「障害福祉サービス」事業は、原則として「市街化調整区域」に指定されている地域では、開業することができません。

✔ 「市街化調整区域」というのは、計画的に市街化させないようにしている地域のことで、無秩序に市街地が拡大するのを防ぐため、建物の建て方や、建てられる規模などに、多くの制限がかけられており、”事実上”、この地域に於いて新たに事業所を開設することは厳しい、と考えた方が”無難”です。

✔ そのため、候補となる物件を見つけた際に、一番最初に行うべきこととしては、当該候補物件のある自治体の都市計画課といった部署の窓口に出向き、「市街化調整区域」か否か?を調査、ヒアリングすることが重要となります。

✔ その他にも、「用途地域」「地区計画」、「建築協定」だけでなく、「浸水想定区域」及び「土砂災害警戒区域」の確認チェックなども含め、事業所を開設する上で、支障をきたす恐れのある”法令上の制限”が、他に設けられていないか否か?についても、併せて確認しておくことが、賢明と言えます。

建築基準法令上の制限

■ 「用途変更」が必要か否か?を確認する。

✔ 通常、新たに建物を建てる際には、居住用・事業用・工場用など、使用する「用途」を決めた上で、「建築主事」が置かれた特定行政庁などに対し、建築基準法上、必要とされる手続きが行われています。

✔ 例えば、今回新たに、「就労継続支援B型」事業を開設するため、「既存の一軒家」を借りたとすると、現状、その建物の「主要用途」は、建築基準法施行規則別記様式に於いて、「一戸建て住宅」に区分されることが、”一般的”です。

✔ そして、この既存の一軒家建物を新たに使用して、「就労継続支援B型」事業を始めるに当たっては、「建築基準法 別表(1)に掲げる特殊建築物」の中の「児童福祉施設等」として、その「用途」を「変更」する為の手続きが必要とされる場合があり、この手続きは、建築基準法第87条「用途変更確認申請」と呼ばれています。

✔ 具体的には、事業所として使用する物件の床面積が、200㎡を超える場合には、上述の「用途変更(確認申請)」が必要になってしまい、建築士、設計事務所などの専門家を絡めた上で、”結構な時間とコスト”をそれに費やすこととなりますので、留意が必要です。


■建築基準法上の「確認済証」や「検査済証」がある物件か?を確認する。

✔ 既存の物件を賃貸して、事業を開設する際には、本契約前に、必ず建築基準法上の「建築確認済証」「完了検査済証」を用意してもらえる物件かどうか?を確認しておくことも重要な作業の一つです。また、先述の「用途変更」申請を行う際にも、これらの証明書は必要となります。

✔ なお、指定申請時に於いては、指定権者によっては「確認済証」”だけ”の提出で済むケースもありますので、万が一、これらの証明書が”見当たらない”物件の場合には、”代替”書類として「建築計画概要書」「建築基準法に基づく確認済証等の証明書」「建築士による適合証明書」などでも、受理してもらえるケースがあります。

✔ あるいは、そもそも、新築”当時”には、「建築確認」申請手続き自体が「不要」であったケースも、場所、地域によっては起こり得ますので、こういったイレギュラーな場合には、その都度、指定権者等への確認が必要となります。

消防法令上の制限

■ ”既存の”建物を使用して、就労継続支援B型(A型)を始める際には、消防法の適合確認は、必須の作業です。

✔ 消防法では、建物の構造、用途、延べ面積、収容定員や、他の入居テナントの状況などに応じて、一定の「基準」に基づき、様々な「消防用設備等」の設置が求められます。

✔ さらには、一般的な「事務所」や「店舗」に比べて、「障害者」や「高齢者」、「子供」などが通う事業所施設の方が、生命の安全確保という観点から、より厳しい消防法の「基準」が適用されることとなります。

✔ また、「基準」によっては、「消火器」「避難誘導灯」など、簡易な「消防用設備等」の設置だけで済む場合もあれば、「スプリンクラー」設備やビル一棟全部に「火災報知設備」の設置をしないといけなくなることも、建物の状況等によっては、起こり得ます。

✔ ”新築”で「障害福祉施設」を建てて、”新たに”事業を行う場合には、”当初から”消防法に合致した建物を設計すれば良いだけのことですが、”既存の”建物を利用して、”新たに”事業を始める場合には、特に注意が必要となります。

✔ 事前に消防署等で、法令適合の確認をしないまま、”既存”の物件を安易に「本契約」してしまい、後々、物件オーナーから消防設備の追加工事を行うことの承諾を得られなかったり、仮に承諾を得られたとしても、全額自己負担となり、多大な工事費用が掛かることとなるリスクが潜んでいますので、既存物件の選定に際しては、慎重な姿勢が必要です。


■ 就労継続支援B型(A型)事業について、消防法令上の”分類・位置付け”と、その”ルール”(基準)を把握することから始まります。

✔ 消防法「用途区分」とは、建築物等の防火対象物を、利用者数、利用形態、利用者用件、避難、就寝、火気使用等、火災発生の可能性や、火災が発生した場合に人命、財産への影響の程度を元に、「消防法施行令別表第一」と呼ばれる「一覧表」によって、1項から20項まで、分類された区分のことで、それぞれの区分ごとに、必要となる防火管理、消防用設備等について規制しています。

✔ そして、就労継続支援B型(A型)事業で使用する建物は、消防法令上、消防用設備等の設置「基準」がより”厳しい”「特定防火対象物」に指定されています。

✔ さらに、前述の「消防法施行令別表第一」に掲げる用途区分のうち、就労継続支援B型(A型)事業所は、「6項ハ(5)」に該当します。

✔ この「6項ハ」に於いて、通常必要となる、主な消防用設備等としては、以下のものが挙げられます。

・避難誘導灯

・消火器

・避難梯子などの避難器具

※ 一定の基準を”上回る”場合(一定規模の床面積等)には、以下のような消防設備等の設置も求められる場合があります。

・自動火災報知設備

・スプリンクラー設備


 

■指定申請時には、消防法令に適合していることの証明書類の添付が、必要となります。

✔ 就労継続支援B型事業の指定申請時には、消防法に適合した設備等が備え付けられていることを証明した、押印済み「消防用設備等検査済証」「防火対象物使用開始届」の写しが必要になります。

✔ 一般的に、開業に向けて、テナント物件の、「間仕切り変更」「増改築」といった「模様替え」を行う場合には、「着工届」「設置届」といった、消防法上の各種の手続きを要し、それに合わせて「消防検査」を受ける必要もあります。

✔ 消防署への「事前相談」を含めて、こうした法定手続きを””適正に”行っておかないと、指定申請の段階になって、必要な書類が手元に用意出来ない、といった状況になってしまいかねませんので、内装工事の設計を依頼する段階から、消防法令については、”常に意識”しておく必要があります。


■消防法令に関するその他の注意事項

✔ 防火対象物の使用開始後についても、様々な手続きやルールが設けられているので、注意が必要です。

・防火管理者選任届収容人員30人以上

・消防計画作成届出

・消防用設備等点検結果報告書

・防火対象物点検結果報告書

物件選定の際の注意事項(その他)

近隣住民への説明について

✔ 通常、就労継続支援B型(A型)事業を開設する際に、近隣住民に対して説明会を開いたり、自治会長からの同意を得るといった取扱いについては、法律上、必要とされているわけではありません。

✔ しかしながら、事業内容の特性上、あるいは利用者が近隣住民に対して、何かしらご迷惑を掛けてしまう可能性を鑑み、その場所、地域に於いて、これから長く事業を行っていく以上は、近隣住民の方とは、良好な関係を築いておいた方が、無難と言えるのではないでしょうか?

✔ なお、指定権者によっては、近隣住民に対して、何かしらの周知や説明を行ったかどうか?を窓口に於いて、ヒアリングされるケースもあるようです。

送迎等に利用する車両の有無

✔ 家賃が安く、広いスペースが確保できる郊外エリアで、就労継続支援B型(A型)事業を開設する場合に於いては、利用者さんの送迎を行うことも良くあります。

✔ また、就労継続支援B型(A型)事業に於いては、比較的、障害の程度が重い利用者もいらっしゃる場合がありますので、送迎時だけでなく、体調悪化等の緊急時に備えても、車両を準備しておく方が、無難と言えるでしょう。

✔ そのため、就労継続支援B型(A型)事業に見合った物件を選定する際には、駐車場や、乗降時のスペースのことも念頭に入れて、物件を探すことも、見落としがちなポイントの一つです。

賃貸借契約を締結する際の注意点

■使用物件の賃貸借契約を交わす際の「契約書」にも留意が必要です。

✔ 以下のような点について、指定申請時の受付窓口に於いて、契約書は必ずチェックされます。出来れば、賃貸借契約の本契約を交わす前に、一度、賃貸借契約書の「案」でもかまいませんので、指定権者へ確認してもらう方が、無難と言えます。

使用目的の欄には、「障害福祉サービス事業」や「就労継続支援B型事業」として使用する旨の記載がなされていますか?

・契約期間の欄には、自動更新がなされる旨の記載がなされていますか?

契約者の欄には、就労継続支援事業者として、個人ではなく、法人名義となっていますか?あるいは、名義の書き換えがなされていますか?


■内装、設備工事に関して、物件オーナーに対しての説明と、事前承諾を得ておくことも大切です。

✔ 使用する物件は、居抜き物件でもない限りは、何かしらの内装、設備工事の施工が必要となるのが通常です。

✔ この工事について、オーナーから、”事前の”承諾を得ておくことで、いざ工事の施工段階になって、オーナーがそれに応じてくれない、といったトラブルを防げます。

✔ また、消防設備工事の内容によっては、工事自体がビル全体に及ぶケースもあります。そうした際の、費用負担割合についてのトラブルも、防ぐことが出来ます。

就労継続支援B型の指定要件<法人格を有すること>

✔ 前述の通り、就労継続支援B型(A型)の事業所を開設するには、指定権者からの「指定」を受けることが必要です。そして、その「指定」を受けるためには、「法人格」を有していることが、前提となっています。「個人」のままでは、指定を受けることができませんので、注意が必要です。

✔ 就労継続支援事業を含めた「障害福祉サービス」事業の「指定」を受けることができる「法人」については、以下のような種類があります。

・株式会社

・合同会社

・NPO(特定非営利活動)法人

・一般社団法人

・医療法人

・社会福祉法人

従って、「法人格」を持っていない場合には、まずは「法人格」を取得すべく、「法人設立の手続き」から入っていくこととなります。

✔ 「障害福祉サービス」事業を行う法人の「定款の事業目的」欄には、以下の文言が記載されている必要があります。また、既設法人で、まだ以下の目的が記載されていない場合には、「定款の目的変更」手続きを行う必要があります。

✔ 定款に記載されている法律名称が、”旧法”の名称「障害者自立支援法」になっている場合には、”新法”の名称へと「定款の記載変更」を行う必要もあります。

✔ 以下のような”正式”表記ではなく、”略称”表記(『障害者総合支援法』)でも、認められる場合もありますので、指定権者へ確認してみましょう。

・<定款記載例>
『障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく障害福祉サービス事業』

✔ 上記の文言を定款目的に記載する必要のある「障害福祉サービス」事業とは、以下のような事業となります。

「居宅介護」、「重度訪問介護」、「同行援護」、「行動援護」、「療養介護」、「生活介護」、「短期入所」、「共同生活援助」、「重度障害者等包括支援」、「自立訓練(機能訓練・生活訓練)」、「就労移行支援」、「就労継続支援(A型・B型)」、「就労定着支援」、「自立生活援助」

✔ 就労継続支援事業の「A型」については、注意が必要です。「A型」を行う事業者は、「”専ら”社会福祉事業を行う者」でなければならないと定められています。

✔ 従って、定款に「社会福祉法第2条」に掲げる、「第1種社会福祉事業」および「第2種社会福祉事業」に”該当しない”「事業目的」は記載することが出来ませんので、注意が必要です。

✔ なお、「第1種社会福祉事業」には17の事業が、「第2種社会福祉事業」には55の事業があります。

就労継続支援事業の運営<運営基準、その他>

運営基準について

✔ 就労継続支援事業を開設し、適正な事業運営を継続していくため、障害者総合支援法や条例等によって、「運営に関する基準」が定められています。

✔ この「運営基準」に沿って、事業所に於いては、「運営規程」を定めておく必要があります。

こうした「運営基準」「運営規程」に沿った事業運営を行っていないと、指定権者によって定期的に(※概ね3年に1回)実施される「実施指導」※新規事業所は指定後、概ね3か月後)に於いて、改善の指導や指摘を受けることとなってしまいます。

✔ 前述の通り、「指定就労継続支援B型(A型)」事業者を含む「指定障害福祉サービス」事業者は、事業所ごとに、次の各号に掲げるような、事業運営に関する重要事項を記載した「運営規程」を定めなければなりません。

① 事業の目的および運営の方針

② 従業者の職種,員数および職務の内容

③ 営業日および営業時間

④ 指定居宅介護の内容ならびに支給決定障害者等から受領する費用の種類およびその額

⑤ 通常の事業の実施地域

⑥ 緊急時等における対応方法

⑦ 事業の主たる対象とする障害の種類を定めた場合には,当該障害の種類

⑧ 虐待の防止のための措置に関する事項

⑨ その他運営に関する重要事項

✔ 「就労継続支援」の利用を希望する障害者の方に対して、サービスの提供を開始する前に、あらかじめ、「重要事項説明書」を使ってサービスの内容等を説明し、利用者の「同意」を得た上で、サービス提供を開始する必要があります。

✔ 「重要事項説明書」とは、「就労継続支援」事業を含む「障害福祉サービス」全般を利用しようとするに当たって、「運営規程の概要」、「従業者の勤務体制」、その他利用申込者のサービス提供に資すると認められる、重要な事項を記した文書のことで、これを基に利用者やご家族に対して、分かり易く説明を行い、署名押印の後、利用者へお渡しする書類のことを指します。

✔ 「障害福祉サービス」に関する「重要事項説明書」に記載すべき内容として、下記の項目などが挙げられます。

① 事業者、事業所の概要(名称、住所、所在地、連絡先など)

② 運営規程の概要(目的、方針、事業の主たる対象とする障害を定めた場合は当該障害の種類、営業日時、利用料金、通常の事業の実施地域、提供するサービスの内容及び提供方法等)

③ 管理者氏名及び従業者の勤務体制

④ 提供するサービスの内容とその料金

⑤ その他費用(日常生活上必要となる費用や交通費など)

⑥ 利用料、その他費用の請求及び支払い方法

⑦ 秘密保持と個人情報の保護(使用同意など)

⑧ 事故発生時の対応(損害賠償の方法を含む)

⑨ 緊急時の対応方法

⑩ 苦情解決の体制及び手順、苦情相談の窓口、苦情・相談の連絡先
(事業者、市町村窓口、運営適正化委員会など)

⑪ 虐待防止のための措置に関する事項

⑫ 事業者、事業所、利用者(場合により代理人)による説明確認欄

⑬ 提供するサービスの第三者評価の実施状況(実施の有無、実施した直近の年月日、評価機関の名称、評価結果の開示・状況等

✔ 以上のように、「重要事項説明書」「運営規程」は、互いに”対をなすもの”として、事業を運営していくに当たっては、非常に重要な位置付けとなるものであり、指定権者による実地指導時に於いても、必ず「確認」が行われるものとなっています。

✔ さらには、「重要事項説明書」を交付した後には、「社会福祉法 第77条第1項」【利用契約の成立時の書面の交付】に基づき、当該利用申込者との間で、以下のような事項を記載した「利用契約書」を締結することとなります。

① 法人名称・所在地、事業所名称・所在地

② 提供するサービスの内容

③ 提供するサービスの利用者が支払うべき額に関する事項

④ 契約期間(自動契約更新を含む)

⑤ 提供開始・終了年月日

⑥ 苦情を受け付けるための窓口

⑦ 秘密保持

⑧ 損賠賠償

⑨ 契約解除の取決め

⑩ 緊急時の対応

✔ 併せて、事業所の「体験利用」を検討している障害者の方が、事業所利用の選択を適切に判断できるよう、「運営規程の概要」、「従業者の勤務体制」、その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる、以下のような重要事項を事業所内に「掲示」するか、あるいは、いつでも自由に「閲覧」が出来るよう、設置しておきます。

① 運営規程の概要

② 従業者の勤務の体制

③ 重要事項説明書

④ 事故発生時の連絡体制

⑤ 苦情処理の体制

⑥ 提供するサービスの第三者評価の実施状況

⑦ 協力医療機関

✔ 利用契約を締結した就労継続支援事業者は、「サービスの提供を開始」する際には、「サービスの内容」「契約支給量」、その他の必要な事項を障害者等の「受給者証」に記載しなければなりません。

✔ 併せて、 ”新規に”契約(※契約”終了”、契約支給量の”変更”時も同様)をしたときは、その契約内容を遅滞なく市区町村に対しても、「報告」をする必要があります。なお、「受給者証」の記載事項に”変更”があった場合も同様です。

✔ 具体的には、「契約内容(障害福祉サービス等受給者証記載事項)報告書」(様式第26号)へ、以下のような事項を記入して、利用者居住地の障害福祉課等へ提出することとなります。

① 受給者証の事業者記入欄の番号

② サービス内容

③ 契約支給量

④ 契約日(又は契約支給量を変更した日)

⑤ 理由(新規契約又は契約の変更)

就労継続支援事業の利用者定員について

■利用者定員
<A型の定員>

・雇用契約「締結」利用者 :10名以上(※「多機能型」も10名)

・雇用契約「未締結」利用者:利用定員の100分の50、または9名を超えないこと

<B型の定員>

20人以上(※「多機能型」は10名)

■定員の遵守

✔ 指定就労継続支援B型(A型)事業者は、原則として「利用定員」および「訓練・作業室の定員」を超えて就労継続支援事業のサービス提供を行うことは出来ません。

✔ もちろん、「利用定員」を”超えて”「利用者」を受け入れた場合であっても、一定割合までは、”直ちに「定員超過減算」と呼ばれる「減算」の算定対象とはなりませんが、やはり、「指定基準違反」の状態であることには変わりありませんので、改善が必要となります。

今後も、増加が見込まれていく状況が続くのであれば、速やかに「利用定員の増加」の「変更申請」を行う必要があります。

協力医療機関との連携について

✔ 就労継続支援事業者は、利用者さんの体調不良や、病状の急変を起こした場合に備えて、速やかに対応してもらえる医療機関(「協力医療機関」)を定めておく必要があります。

✔ 「協力医療機関」については、法令上、具体的な決まりは設けられてはいませんが、概ね20分程度の距離圏内にあり、可能な限り、”内科”を診療科目に含む医療機関を見つけるのが”ベター”とされているようです。

✔ なお、医療機関の医師から、「協定書」を取り交わしてもらうためには、就労継続支援事業の内容や、「協定書」を結んでもらう”趣旨や目的”を十分に説明し、理解して頂くことが”ポイント”となります。予想に反して、その承諾を貰うことに、難儀するケースもあるようです。

開業後の運営で必要となる書類(例)

就労支援事業会計で必要となる決算書類

✔ 就労継続支援事業では、開設”後”(指定”後”)の運営において、多くの帳票類を作成・運用し、それを保存しておく必要があります。

これらの書類関係は、「実地指導」時に於いても、帳票類の管理状況として、確認チェックを受けることとなりますので、日頃からの準備を怠らないよう、留意して下さい。

<サービス契約に関する書類>

・『運営規程』

・『利用契約書』

・『重要事項説明書』

・『個人情報利用同意書』

・『受給者証の写し』

・『障害者手帳の写し』

・『契約内容報告書』

<マニュアル類、研修記録>

・『サービス提供マニュアル』

・『非常災害マニュアル』

・『苦情処理対応マニュアル』

・『緊急時対応マニュアル』

・『事故防止、事故発生対応マニュアル』

・『年間研修計画』 (※年1回:人権研修)

・『職員研修記録』 (※出席署名等、参加した記録)

・『苦情対応記録簿』

・『事故対応記録簿』、『ヒヤリハット報告書』

・『身体拘束に関する記録』

<個別支援に関する書類>

・『フェイスシート』

・『アセスメントシート』

・『個別支援計画書の原案』

・『支援担当者会議の議事録』

・『個別支援計画書』(※説明・同意・受領の記録があるもの)

・『モニタリングシート』(※6か月に1回以上)

・『支援記録』(※日毎のサービス提供の記録)

・『業務日誌』(※日毎の事業運営の記録)

<労務関係の書類>

・『雇用契約書』、『労働条件通知書』の写し

・『機密保持に関する誓約書』

・『辞令』(就任時、職種・分掌変更時)

・『出勤簿』、『タイムカード』

・『勤務形態一覧表』(※月毎の人員配置が分かるもの)

・『就業規則』(※職員10人未満の場合はそれに準ずるもの)

・『職員台帳』(※履歴書、資格証、研修修了証、退職届などを含む)

・『定期健康診断記録』(※安衛法令に基づく回数)

・『労使協定書』(※36協定届出書等を含む)

<生産活動関係に関する書類>

・『就労支援事業事業活動計算書』(別紙1)

・『就労支援事業別事業活動明細書』(表1)

・『就労支援事業明細書』(表4)

・『工賃台帳』(※工賃収支の分かるもの)

・『工賃規程』

・『工賃明細』(※工賃支払いの証憑)

<事業所指定に関連する書類>

・『指定』関係書類(※受理印等のあるもの、変更届等を含む)

・『加算算定』を証するもの

・『組織体制図』

・『賠償責任保険証券』(※有効期間内のもの)

・『協力医療機関との契約書』

<消防法に関連する書類>

・『消防計画(防火管理規程)』、『防火管理者選任届』(※変更届等を含む)

・『避難訓練実施の記録』(※法定回数)

・『消防点検結果報告書』の控(※法定回数)

・『検査済証』、『防火対象物使用開始届』の控

<給付費等報酬に関係する書類>

・『就労継続支援実績記録票』

・『サービス提供実績記録票』

・『支給決定額通知書』

・『処遇改善加算総額のお知らせ』(※処遇改善加算算定の場合)

・『訓練等給付費明細書』

・『代理受領通知書』

・『領収証』など(※食事代等)

・『会計書類』(※「就労支援事業会計処理基準」に沿ったもの)

<その他>

・『車検証』(※送迎用車両)

・『自動車保険証券』

・『事業所案内』

・『建物賃貸借契約書』

・『会社法計算書類、税務会計関連の書類』

・『社会保険・労働保険関連の書類』

※上記の帳票書類等は、あくまでも一例です。事業運営をしていく上では、その他にも様々な書類が必要となる点に留意して下さい。

就労継続支援事業の開設・指定申請全般

就労支援事業会計の図解説明

指定申請に係る提出書類一覧(例)

✔ 就労継続支援事業の指定”申請”時に於いて、用意が必要となる書類の”一例”を以下に記載します。

なお、”ローカルルール”も存在し、指定権者によっては、不要なもの、他に必要とされるもののほか、書類の名称についても、以下に記した名称とは、異なる場合もありますので、各指定権者への確認が必要となります。

✔ また、指定権者によっては、本申請をする前の段階、すなわち、「事前協議」や「窓口相談」の段階で、”先んじて”準備し、持参すべき書類もありますので、早期の開業に向けては、速やかな書類の収集と作成の準備が大切です。

・『指定障害福祉サービス事業者等指定申請書』

・『同一所在地において既に指定を受けている事業等について(別紙)』
※「障害者総合支援法」、「介護保険法」で、既に他の指定を受けている事業がある場合

・『就労継続支援事業所の指定に係る記載事項(付表)』

・『介護給付費又は訓練等給付費の算定に係る体制等状況一覧表』

・『定款又は寄付行為』の写し※原本証明必要

・『履歴事項全部証明書』、『印鑑証明書』 ※発行日より3か月以内

・『従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表』
※管理者、サービス管理責任者および従業者(職業指導員、生活支援員等)全員の、日々の勤務時間数を記入した一覧 ※4週間(月別)単位

・『従業者の資格を証するもの』の写し ※原本証明必要

・『サービス管理責任者の実務経験証明書』

・『サービス管理責任者研修』、『相談支援従事者初任者研修等修了証明書』の写し
※「初任者研修1日課程」の場合、『障害者ケアマネジメント研修修了証』の写し

・『雇用契約書』、『雇用確約証明書』

・『組織体制図』
※同一敷地内等にある、他の事業の職務を兼ねる場合には、「兼務関係」を明確にしたもの

・『管理者及びサービス管理責任者の経歴書』
※職歴の期間に空白のないように記載する

・『相談支援従事者研修等受講誓約書』
※「サービス管理責任者」など、研修の修了が要件となる職種について、研修未受講の場合

・『事業所(施設)の平面図等の図面』
※当該事業に使用する事務室、相談室、訓練・作業室等のレイアウトの配置及び各区画の寸法を記載

・『事業所(施設)内外の写真』
※事業所の「外観」(駐車場の写真、建物全景と入口付近を撮影したもの)、および平面図で示した「各区画内の広さ」や状況(「設備・備品等の配置」)が分かるもの

・『居室面積一覧表』

・『案内図(経路図)』、『付近詳細図』

・『設備・備品等一覧表』

・『事業所の賃貸借契約書』の写し ※原本証明必要

・『建築確認申請に基づく建物の検査済証』、『確認済証』などの写し ※原本証明必要
※「建築基準法令による処分等の概要書」の写しで代用可の場合あり
※全く手配出来ない場合、指定権者に要確認。

・『防火対象物使用開始届出』の写し ※原本証明必要
※消防署受付印と検査済印の押印がされたもの

・『運営規程』、『重要事項説明書』、『利用契約書』

・『利用者からの苦情を処理するために講ずる措置の概要』
※次の事項が記載されたもの

① 利用者からの相談又は苦情等に対応する常設の窓口・担当者の設置(担当者名や連絡先)

② 円滑かつ迅速に苦情処理を行うための処理体制・手順

③ 苦情があったサービス事業者に対する対応方針等

④ その他参考事項

・『資産(財産)目録』
※「決算報告書」(「貸借対照表」、「損益計算書」、「株主資本等変動計算書」)等の会社法計算書類を添付
※新設法人の場合は、「開始貸借対照表」を添付

・『事業計画書』、『収支予算書』
※当該事業の「事業計画」(事業の内容、従事者等の予定人員、利用者数の推移、通常の事業実施内外比率等)を作成

・『就労支援事業の生産活動に係る収支予算書』(※就労会計)
※収支が1年目で黒字転換しない場合、2年目の収支予算書も添付する場合あり。
※工賃が1人当たり平均月額3,000円以上で設定されていること。
※生産活動にかかる収支のみを記載し、給付費報酬から支出する事業所運営にかかる経費は計上しないこと。

・『事業所で行う予定の事業に係る作業量積算根拠を表す資料』(※指定権者による)
※生産量、出来高、歩留まりを示す資料(人工、工数等の内訳が示されたもの)
※請負、委託作業契約書(請負単価、請負内容、完成物が記載されたもの)

・『協力医療機関との契約書』
※協力医療機関との位置関係、移動所要時間が分かる地図等を添付

・『損害賠償発生時に対応し得ることを証明する書類』 ※原本証明必要
※「損害賠償責任保険証書」の写し、補償内容を示す「パンフレット」
※新規の場合は、「申込書」と「領収書」又は「付保証明書」
※保険開始日時が指定日時以前になっていること

・『役員名簿』

・『指定障害福祉サービスの主たる対象者を特定する理由書』
※主たる対象者を特定する場合、指定権者から理由を求められる場合あり

・『法律第36条第3項各号の規定に該当しない旨の誓約書』

・『介護給付費算定に係る体制等に関する届出書』(「体制届出・介給届」)

・『就労継続支援B型に係る基本報酬の算定区分に関する届出書』(「介給別紙」)
※加算算定の場合

・『福祉・介護職員処遇改善(特別)加算を算定』する場合に必要な書類
※届出書、計画書、就業規則、給与規程、労働保険関係書類等

・『障害福祉サービス事業等開始届』

・『業務管理体制の整備に関する事項の届出書』

・『建築士による採光換気証明書』(法人による「採光換気計算書」)※指定権者による

・『社会保険及び労働保険への加入状況にかかる確認票』
※指定権者による

・『建物の建築基準法、消防法の適応状況』及び『地元住民への説明状況報告書』
※指定権者による

・『障害者支援施設等との連携体制及び支援体制の概要』

・『利用日数の特例に係る届出書』
※事業運営上の理由から、利用者の「一月の上限支給量」(原則の日数)を超えて支援を行う場合に必要

・『新規指定に係る事前協議書類』※指定権者による

・『障害福祉サービス等情報公表システム(WAMNET)通知用メールアドレス報告書

就労継続支援B型の指定、開設までの流れ

<開業までのスケジュールの一例>

✔ 指定権者たる都道府県や政令市によって、所要期間や順序に違いはありますが、一例としてのスケジュールは、以下の通りです。

また、準備に要する作業時間によっても違いはありますが、事業の開始までには、少なく見積もっても、6か月程度は要する、と見立てておいた方が、無難です。

■【スケジュール例】

・7月~:
法人設立、候補物件の選定~仮契約、事前相談・事前協議の開始

・8月~9月:
候補物件の本契約~内装、設備工事、求人の募集~内定

・10月~:
指定申請受理、軽微補正、創業融資申込

・11月~12月:
審査期間、事業者研修、営業挨拶回り、スタッフ研修

・1月~:
指定通知書交付、開業手続き、国保連への登録手続き、創業融資着金


<開設までに要する費用項目について>

■ 以下に、開設に要する費用の項目例を挙げております。もちろん、事業者の置かれた状況によって、”千差万別”ですので、以下に示した費用の全てが発生する、という訳でもございません。

① 法人設立費用について

✔ 就労継続支援B型を開設したい場合、運営主体は、「法人格」を有していなければ指定を取得することは出来ず、指定を取る為の前提として、まずは「法人を設立」しなければなりません。

✔ 法人設立については、法人の「形態」によって、設立に要する期間や費用も違ってきます。一例として、「株式会社」を設立した場合には、「公証人による定款認証代」、「設立登記に係る登録免許税」、「司法書士への報酬」など含めると、概ね、30万円程度を見込んでおきましょう。

② 物件の家賃に関して

✔ 新規で開設する場合、一般的には、物件を新築するケースよりも、賃貸借契約により物件を借りて、開業するケースが多い為、ここでは「物件を借りる」ケースを想定します。

✔ 就労継続支援B型で行う「生産活動」の種類や内容にもよりますが、家賃や作業スペースのことを考えた場合、物件エリアについては、”駅近の”オフィスビルよりかはむしろ、少し”郊外”にある、作業場として利用出来るような、広めの物件借りた上で、改装工事を施し、事業を始めるケースが多いようです。

✔ 併せて、まず「利用者定員」を想定し、指定を取る為の「設備基準」をクリアできるだけのスペース等を考えながら、物件選定を行う必要があります。

✔ 例えば、「定員」を20人として開業するケースであれば、「訓練作業室」の広さは、「1人あたり3㎡(又は3.3㎡)」の広さを確保する必要がありますので、少なくとも、20人×3㎡=60㎡の広さが必要となります。

✔ 「訓練・作業室」”だけ”で最低60㎡、その他、「相談室」「事務室」なども考慮に入れると、全体としては、80~90㎡の広さが必要になってきます。

✔ 以上のことから、上記の例に挙げた定員を想定するのであれば、物件の広さとしては、おおよそ「100㎡前後」を”目安”として、物件選定されるのも一案ではないでしょうか?

✔ 次に、家賃を検討してみます。地域によって、大きく左右されると思いますが、地方都市の郊外であれば、月額25~35万円程度以下で、見つけられるのではないでしょうか?

✔ 注意すべき点としては、開業前の”空家賃”を支払う期間が、どうしても発生してしまうことが挙げられます。

✔ 具体的には、指定を受けて開業出来る月までには、単に物件を契約するだけでなく、開設に必要となる「内装、設備の工事」をしたり、什器や備品などの「搬入」、「据え付け」を行うといった「準備作業を行う期間」も必要となってきます。

✔ こうした期間を考慮に入れると、前払い”空家賃”として、「3か月分」程度を見込んでおいた方が、無難かも知れません。

✔ もし、物件オーナーとの条件交渉が可能であれば、”フリーレント”期間について、一度提案してみるのも、手かも知れません。

③ 物件の契約に関して

✔ 物件を契約する場合のネックとなるのが、「保証金(敷金、礼金)」と呼ばれるものです。地域にもよりますが、かなりの高額を要求される物件も存在しますので、少なくとも「賃料の2.5~3ヶ月分」位は見込んでおいた方が無難かも知れません。

✔ その他物件にまつわる費用として、不動産業者への「仲介手数料」もありますが、概ね「月額家賃の1~1.5か月分」程度が相場と言えるでしょう。

✔ また、既に「個人名義」で契約書を結んでいる物件の場合には、別途、「法人名義」への「名義書き換え料」も発生することとなりますので、注意が必要です。

④ 設備に関する費用

✔ 前述の通り、就労継続支援B型事業は、「消防法施行令別表第1(6)項ハ」に該当しますので、これを元に、消防署や設備業者、物件オーナー等と協議しながら、追加で必要となる消防設備等を割り出した上で、それに要する費用負担の割合を算出します。

✔ 一般的な消防設備等(「消火器」、「誘導灯」、「感知器」)を設置する工事の場合には、消防署への手続き等も含めて、少なくとも「15~30万円」程度、要するケースが多いようです。

✔ ただし、ビル建物全体への「自動火災報知設備」の設置が必要となってしまう場合には、工事に要する費用も、「100万円以上」するケースもあり得ますので、物件選定の段階から、注視しておくことが大切です。

✔ その他、消防以外の設備に要する費用も、見積もっておく必要があります。とりわけ、「給排水設備」について、シンクや洗面台、給湯器等を設置する位置によっては、スラブ床下、天井の配管設備の増設が、大掛かりなものとなったりする可能性も生じますので、可能な限り、事前に水回り設備業者にも、下見に来てもらう方が無難でしょう。

⑤ 内装工事、製造設備に関する費用

✔ 「室内内装」については、単に「作業場」として使用する予定であれば、簡易的な工事で足りるでしょうし、「接客販売」を行うようであれば、それなりの”見栄え”にする必要性もあるのではないでしょうか?

✔ 借りようとする物件が、”スケルトン”状態なのか?”居抜き”状態なのか?によっても、内装工事に要する費用は変わってきますので、まさに、ケースバイケースと言えます。

✔ 作業活動として、「物品製造、モノづくり」を行うのであれば、それに即した生産機械設備を導入、据え付けをする費用も考慮に入れないといけません。場合によっては、リースとしての契約も、検討する必要性があります。

⑥ スタッフの人件費、求人募集費用

✔ 就労継続支援B型をはじめる上では、主に「職業指導員」、「生活支援員」と「サービス管理責任者」(サビ管)という職種が、最低限必要となります。

✔ とりわけ、「サビ管」については、運営上、非常に重要なポジションと言えます。しかしながら、「サビ管」の人材は、その「要件」が厳しくなったことも相まって、介護・障害福祉の人材市場に於いては、”売り手市場”になっている、というのが実情です。

✔ 単に、無料で利用できる、「ハローワーク」で募集掲載をしたとしても、応募が1件もない、という事態も、あながちゼロではありません。中には、高額な”紹介手数料”を支払い、「人材紹介サービス」を活用して、ようやく人材確保ができた事業所もあるようです。

✔ 次に、「サビ管」を含めたスタッフの「雇入れ日」についてです。原則、指定申請自体は、指定日からの雇い入れが”確約”されていれば、「人員基準」上、問題なく「指定」を受けることは出来ます。

✔ しかしながら、現実的にはそう簡単ではありません。開業”前”の研修や、開業に向けての準備を”一緒になって”進めていくことも、大切な時間と言えます。よって、遅くとも、「開業1か月前」には雇い入れを済ませ、”一緒に”働いてもらうことが、無難と言えます。

✔ 例えば、「サービス管理責任者」の1か月分の人件費として「30万円」従業者2名分の人件費を「35万円~40万円」として、「事業計画」をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか?

✔ そのほか、有料の求人募集媒体を活用する場合に備えて、「10万円~20万円」程度は、求人関連予算を確保しておくことも、視野に入れておいた方が良いかも知れません。

⑦ 事業所で使用する車両購入費用

✔ 郊外で開業する場合には、利用者さんを送迎したり、体調不良などの緊急時、荷物を運搬する際には、「自動車」を利用することが必要になってきます。

✔ もちろん、「就労継続支援B型事業」に於いては、「送迎人数」や「送迎回数」によっては、「送迎加算」といった「加算」を取得できるケースもあります。

✔ 開業当初から、「車いす対応の福祉用車両」を購入するとなると、中古車であっても、かなりの金額になってしまいますので、注意が必要です。通常の”ワンボックスタイプの中古車”であれば、「150万円」もあれば、購入できるのではないでしょうか?

⑧ その他の什器、備品類

✔ 上記に挙げたような費用以外にも、スタッフの制服、事務机と椅子、鍵付きキャビネット書庫、応接セット、パソコン複数台、プリンター、さらには国保連請求ソフトや会計給与ソフト、ホームページ作成費用、ネット契約費用、会社案内パンフレットやチラシポスター作成、各種帳票書類の準備など、諸々の費用が数多く発生します。

✔ これらの什器、備品類一式を合わせると、少なくとも「30万円~50万円」程度は、見積もっておいた方が、無難と言えるでしょう。

⑨ その他費用

✔ 以上のような開業費用に加えて、開業手続きのサポートを行政書士やコンサルタント等へ依頼頂く場合には、別途、その支払い報酬(「30万円~100万円」程度)が発生することも、考慮に入れて頂く必要がございます。

以上、ざっくりですが、想定される必要経費を見積もっただけでも、上記のような項目が挙げられます。

✔ ご自身が目標とされた指定日(開業日)へ向けて、こうした諸々の開業立ち上げ手続きの”全て”をご本人”だけの力で”行うことは、正直なところ、かなりの負担になってしまう、と言っても過言ではないかと思われます。

 <まとめ>

✔ あくまでも、”概算例”ではありますが、就労継続支援B型事業を開設するに当たっては、開業後の「ランニングコスト」は別として、初期の「開業資金」だけを見積もっても、少なくとも、「700万円~900万円」程度の資金調達が必要になるケースもございます。

✔ また、開業当初は、「物件」と「設備」に関連する費用の割合が、どうしも高くなってしまいますので、物件選定に始まり、契約から工事完了に至るまで、慎重かつ滞りなく、開業準備を進めていく必要があります。


<事前協議開始から指定までの流れ>

就労継続支援事業を始めとする「障害福祉サービス」事業の開設準備を進めるに当たっては、「指定権者」(県や中核市)からの「指定」を受けることは、避けては通れません。ここでは、指定権者からの指定を受けるまでの流れを簡単に示します。

【指定権者との接点・やり取り】 【※注釈・補足事項】
<1.事前協議の開始> ※事前協議書が必要な場合あり
※協議は通常、複数回あり
※受付期間がある場合あり
<2.申請日時の予約申し込み> ※受付期間中に要予約の場合あり
<3.申請書類一式を提出、正式受理> ※先に提出する書類がある場合あり
<4.本審査開始> ※軽微な補正を求められる場合あり
<5.実地調査> ※指定権者による
<6.事業者研修・説明会> ※指定日前に行われる場合あり
<7.原則、1日付け指定> ※通知書の交付時に説明会がある場合あり

✔ 一般的には、上記1.~7.までの流れ沿って、進めて行くこととなります。指定権者にもよりますが、指定申請が正式受理されてから、指定通知書を受け取るまで、おおよそ2~3か月間程度を要します。

就労継続支援B型の基本報酬と加算

就労継続支援B型の基本報酬の体系

■基本報酬の区分

✔ 就労継続支援B型の「基本報酬」は、原則、「人員配置」、「利用定員」、「平均工賃月額」によって、「報酬単位」が設定されています。とりわけ、「平均工賃月額」が”高い”ほど、「基本報酬」が”高く”設定されている体系もありますので、「工賃の向上」に向けた取組みが大切な要素となります。

✔ また、先述の通り、就労継続支援B型の「基本報酬」というのは、「訓練等給付」に係る収益のことを指していますので、「生産活動」自体に係る収益とは明確に”区別して”捉える必要があります。


■ 「基本報酬」の体系は、大きくは、以下【①、②の2分類】、さらに、細かくは、以下【Ⅰ~Ⅳの4分類】に分けられており、それぞれ事業者が各年度ごとに選択することとなります。

なお、年度の途中での変更は、原則、認められていません。

 <基本報酬の2分類>①・②

① 「平均工賃月額」に応じた「基本報酬」体系・・・<就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)、(Ⅱ)>

② 「利用者の就労や生産活動等への参加等を支援したこと」を一律に評価する報酬体系・・・<就労継続支援B型サービス費(Ⅲ)、(Ⅳ)>

②の場合、一律に評価する報酬体系に加え、「利用者の就労や生産活動等への参加」といった、地域住民との協働【地域協働加算】や、ピアサポートの専門性【ピアサポート実施加算】が評価されます。

 <基本報酬の4分類> Ⅰ~Ⅳ
Ⅰ.<就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)>

・定員20人以下、人員配置【7.5:1】の場合:
「平均工賃月額」に応じて、566単位/日~702単位/日までの「8段階」

・定員21人以上、人員配置【7.5:1】の場合:
「平均工賃月額」に応じて、504単位/日~625単位/日までの「8段階」

Ⅱ.<就労継続支援B型サービス費(Ⅱ)>

・定員20人以下、人員配置【10:1】の場合:
「平均工賃月額」に応じて、516単位/日~640単位/日までの「8段階」

・定員21人以上、人員配置【10:1】の場合:
「平均工賃月額」に応じて、461単位/日~571単位/日までの「8段階」

Ⅲ.<就労継続支援B型サービス費(Ⅲ)>

・定員20人以下、人員配置【7.5:1】の場合:556単位/日
・定員21人以上、人員配置【7.5:1】の場合:494単位/日

※令和3年度の報酬改定により創設

Ⅳ.<就労継続支援B型サービス費(Ⅳ)>

・定員20人以下、人員配置【10:1】の場合:506単位/日
・定員21人以上、人員配置【10:1】の場合:451単位/日

※令和3年度の報酬改定により創設

✔ 上記Ⅰ~Ⅳいづれも、人員の配置は、常勤換算で、「職業指導員」及び「生活支援員」の割合となります。また、定員41人以上の記載は省略しています。

✔ 就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)、(Ⅱ)の、新規指定時に於ける「基本報酬」算定の取扱いについて

① 新規指定の就労継続支援B型事業所において、初年度の1年間は、「平均工賃月額」が、「1万円未満」の区分とみなして、「基本報酬」が算定されます。

② サービスの提供開始後、「6ヶ月経過した月から、当該年度の3月まで」の間は、サービスの提供開始後の6ヶ月間における「平均工賃月額」に応じた「基本報酬」の算定が可能となります。

③ 年度の途中で指定を受けた事業所については、初年度および翌年度は、「平均工賃月額」が1万円未満の場合とみなして、「基本報酬」が算定されます。

 


<「地域協働加算」について> ※令和3年度の報酬改定により創設

✔ 就労継続支援B型サービス費(Ⅲ)、(Ⅳ)を算定している事業所において、利用者の多様な働く意欲に応えつつ、就労を通じた地域での活躍の場を広げる取組みとして、就労の機会の提供や、生産活動の実施にあたり、地域や地域住民と協働した取組みを実施(生産活動収入の発生に係るものに限る。)し、当該取組内容をインターネットなどで公表した場合には、当該取組みに参加し、支援を受けた利用者の数に応じ、「30単位/日」が「加算」されます。


<「ピアサポート実施加算」について> ※令和3年度の報酬改定により創設

✔ 就労継続支援B型サービス費(Ⅲ)、(Ⅳ)を算定している事業所において、地域生活や、就労を続けるうえでの不安の解消、生産活動の実施に向けた意欲の向上などへの支援を充実させるために、障害者者または障害者であったと都道府県知事が認める者が、利用者に対して、ピアサポーターとしての支援を行った場合に、当該支援を受けた利用者の数に応じ、「100単位/月」が「加算」されます。

就労継続支援B型の主な加算・減算

✔ 「介護給付費等」の算定については、実施するサービスごとに、サービス費の区分や「加算」に関する体制の届出を指定権者等へ行う必要があります。

✔ 但し、「届出」が必要となる加算のほか、「届出」が”不要”な加算もありますが、いずれにせよ「記録」は必要となります。

■原則として、算定開始時期の取扱いについては、以下の通りとなっています。

(1)「加算」等の算定される単位数が、増える場合:

・ 「届出」が月の15日までに行われた場合 ・・・翌月の1日から算定開始
・ 「届出」が月の16日以降に行われた場合 ・・・翌々月の1日から算定開

(2)「加算」等の算定される単位数が、減る場合、または「加算」等が、算定されなくなる場合:

・「届出」の時期にかかわらず、「加算」等の単位数が減る(又は算定されなくなる)事実が「発生した日」から算定停止

■ 代表的な「加算」には、以下のようなものが挙げられます。

・初期加算

✔ 新規利用者が、利用開始日から起算して30日以内の期間について、1日につき30単位が加算されます。

・訪問支援特別加算

✔ 概ね3ヶ月以上、継続的にサービスを利用していた方が、最後に利用した日から連続して中5日間利用がなく、職員が居宅を訪問して相談援助を行った場合に、月2回まで加算されます。

・欠席時対応加算

✔ 利用者が急病等により、利用予定日の前々日、前日、当日に、キャンセルの連絡を受けて、職員が連絡調整や相談援助を行った場合に、月4回まで加算されます。

・障害福祉サービスの体験利用支援加算

✔ 利用者が地域移行支援事業者の行う障害福祉サービス事業の体験利用を行い、その支援を行った場合に、15日以内に限り加算されます。但し、単に見学等で体験利用を行った場合は対象外となります。

・在宅時生活支援サービス加算

✔ やむを得ない事由により、通所によっては支援を受けることが困難であると、市町村が認める利用者に対して、当該利用者の居宅において、支援を行った場合に加算されます。

・社会生活支援特別加算

✔ 厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして、都道府県知事に届け出た場合に、厚生労働大臣が定める者(医療監査法対象者や刑務所出所者等)の地域生活のための相談支援や、個別の支援を行った場合に算定できる加算となります。

・送迎加算

✔ 居宅等と事業所との間の送迎を行い、送迎記録を行っている場合に、片道につき、加算できます。(※徒歩送迎は除きます。)

✔ 「送迎加算」(Ⅰ)は、以下の”いずれにも”適合すること、「送迎加算」(Ⅱ)は、 以下の”いずれかに”適合することが必要です。

① 1回の送迎につき、平均10人以上の利用者が利用していること。(※定員20人未満の場合は、平均50/100以上

② 週3回以上の送迎を実施していること。

・食事提供加算

✔ 低所得者等であって、就労継続支援B型計画等により、食事の提供を行うことになっている利用者に対して、食事の提供を行った場合に加算されます。但し、出前や市販の弁当を購入して提供する方法は、算定の対象外となります。

・医療連携体制加算

✔ 医療機関等との連携により、看護職員を事業所に訪問させ、利用者に看護を行った場合や、看護職員から、喀痰吸引等に係る指導を受けた場合などに加算できます。

① 区分Ⅰ:32単位/日

② 区分Ⅱ:63単位/日

③ 区分Ⅲ:125単位/日

④ 区分Ⅳ:800単位/日(1人目)、500単位/日(2人目)、400単位/日(3~8人目)

⑤ 区分Ⅴ:500単位/日

⑥ 区分Ⅵ:100単位/日

・利用者負担額上限管理加算

✔ 報酬の請求時に、利用者の求めに応じて、利用者の「利用者負担上限額」を他の事業所分も”含めて”管理をする場合に、月1回を限度に加算できます。

・就労移行支援体制加算

✔ 一般就労への移行後、6ヶ月間、継続して就労している障害者が、前年度に於いて定員の5%を超える場合に加算されます。

・重度者支援体制加算

✔ 前年度における、障害基礎年金1級を受給する利用者が、一定数以上である場合などに加算されます。

・視覚・聴覚言語障害者支援体制加算

✔ 視覚、聴覚、言語機能に重度の障害がある利用者が、一定数(利用者の3割)以上であって、意思疎通に関し、専門性を有する職員(手話通訳、点字指導など)が、一定数(常勤換算で、利用者の数を50で除した数)以上配置されている場合に、加算できます。

・福祉専門職員配置等加算

✔ 良質な人材の確保と、サービスの質の確保の向上を図る観点から、資格等を持つ福祉専門職員を配置した場合に加算できます。

① 区分(Ⅰ):15単位/日

・常勤の職業指導員、生活支援員のうち、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士又は公認心理師の資格保有者が、35%以上雇用されている。

② 区分(Ⅱ):10単位/日
・上記の資格保有者が、25%以上雇用されている。

③ 区分(Ⅲ):6単位/日
・職業指導員、生活支援員のうち、常勤職員が75%以上、又は勤続3年以上の常勤職員が30%以上

・目標工賃達成指導員配置加算

✔ 目標工賃達成指導員を常勤加算で1人以上配置し、以下のような手厚い人員体制で、目標工賃の達成に向けた取り組みを行う場合に加算できます。

① 職業指導員及び生活支援員の総数が、常勤換算で【7.5:1】以上

② 目標工賃達成指導員、職業指導員及び生活支援員の総数が、常勤換算で【6:1】以上

・(特定)福祉・介護職員処遇改善加算

✔ 直接処遇職員の賃金改善に充てるために設けられた加算となります。加算取得には、毎年度、賃金改善計画の「届出」と「実績報告」が必要となります。

■ 代表的な「減算」には、以下のようなものが挙げられます。

・サービス提供職員欠如減算、サービス管理責任者欠如減算

✔ サービス管理責任者、生活支援員等が、人員基準を満たすことができない場合に、減算となります。

✔ 生活支援員等の「最低人員基準」を1割を”超えて”欠如した場合は、翌月から、「最低人員基準」を1割の”範囲内で”欠如した場合は、翌々月から、人員欠如が解消されるまでの間、減算となります。

・個別支援計画未作成減算

✔ 個別支援計画の作成が行われていない場合に減算となります。本来、就労継続支援B型は、利用者ごとに、個別支援計画を作成する必要があり、6か月に一度、モニタリングを行うことが必要となっています。

・定員超過減算

✔ 定員が一定割合で超過した場合に減算となります。

就労継続支援B型の施設外就労

施設外就労とは

✔ 就労能力や工賃等の向上、および一般就労への移行に資するために、企業等から請け負った作業を利用者が当該企業へ出向き、その企業内で作業を行うことをいいます。

✔ 本来、就労継続支援事業は、利用者が事業所に「通所」し、「訓練作業室」に於いて、生産活動等を行うことが原則となっていますが、例外として、企業などから請け負った清掃業務等の作業を、利用者が、その企業に出向いて、作業を行うことも認められています。

✔ 作業に従事するために企業へ出向くには、「従業者」が、「利用者」と「ユニット」を組んで、”同行”する必要があります。また、「利用者」に対する”作業指示”は、派遣先に同行した「従業者」が、行わなければいけません。

施設外就労を行うための要件

✔ 就労継続支援事業所内ではなく、企業へ出向いて作業を行う場合には、いくつかの要件を満たす必要があります。詳細は、割愛します。下記、厚生労働省 社会・援護局からの「通知」を参照して下さい。

■「就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型・B型)における留意事項について」(障障発0330第2号・令和3年3月30日)

✔ 就労継続支援事業所は、「施設外就労に関する実績報告書」一式を、利用者の受給者証発行の市町村ごとに作成して、施設外就労を行った翌月に、毎月のレセプト請求に合わせて、提出しなければなりません。

✔ <主な提出書類>(※提出不要な市町村もあります。)

・『施設外就労実績報告書

・『該当する利用者の個別支援計画書の写し』

・『該当する利用者のサービス提供実績記録票の写し』

就労継続支援B型事業所から一般就労までの流れ

その他の「障害福祉サービス」事業については、以下のページでご覧下さい。

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