貨物軽自動車運送事業届出

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届出をして行う貨物軽自動車運送事業ビジネス
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軽自動車・バイクを使って運送業を始めたい【軽貨物運送】

貨物軽自動車運送事業

早速ですが、"教科書的に"述べますと、「貨物軽自動車運送事業」とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車に限る。)を使用して貨物を運送する事業のことを言います。

「軽自動車」を使った運送事業は、赤帽やアマゾンなどの宅配業者さんが行う配達など、街でよく見かける光景となっており、近年、増加傾向にあるようです。

ご承知の通り、貨物「軽」自動車運送事業とは、軽トラックや軽バン、バイク(125cc以上)を使用して、荷物を運ぶ運送業のことをいい、ナンバープレートの色は、「事業用」の「黒色」となります。

また、軽自動車1台(もちろん、中古車でも可。)から、法人でも、個人でも、どちらでも始めることが可能です。

さらに、自宅の一室を「営業所」にすれば、開業資金も”少額で”始められる、まさに、”スモールビジネス”のスタートアップには、適した商売と言えるかもしれません。

お役所への許認可手続きについても、「一般貨物運送事業」のような「許可」制度ではなく、「届出」制度ですので、許認可取得の”ハードル”も、決して高いものではありません。

軽貨物運送の行政許認可手続きについて

それではまず、軽貨物運送を開業するに当たって、営業を開始できるようになるまでに必要となる、行政許認可の手続きについて、解説していきます。

営業を開始できるようになるまでの流れ

1.事務所、休憩所、車庫等、「場所」の確保します。

2.乗務員、運行管理責任者の選任等、「人」の確保します。

3.使用する軽自動車等、「物」の確保します。

※車両の「車検証」(「契約書」、「諸元表」)等を準備しておきます。

4.管轄の運輸支局へ、「経営届出書」「運賃料金設定届出書」等、申請書類一式を提出します。

5.受理印済み「事業用自動車等連絡書」を持って、管轄の軽自動車検査協会へ登録申請して、「黒色」ナンバープレートを取り付けして、営業開始。

以下のような事項を「貨物軽自動車運送事業経営届出書」を提出するに当たっては、あらかじめ、決めておく必要があります。

1.営業所の名称と所在地

2.車庫の場所と面積

3.乗務員の休憩睡眠施設の場所と面積

4.運行管理・整備管理に関する責任者

5.軽貨物車両の手配

6.約款、運賃料金の設定

上記にあげたような事項を決めた上で、以下の書類一式を営業所を管轄する運輸支局の「輸送課」へ提出します。

1.経営届出書

2.運転料金設定届出書

※具体的な内容については、「運賃料金表」として添付します。

3.運賃料金表

※「距離制」「時間制」「諸料金(待機・積込みなど)」「割増率(深夜早朝など)」「運賃料金の適用方法」などを記入します。

4.事業用自動車等連絡書

※後々、登録の為、自動車検査登録事務所へ提出する書類です。

5.車検証、諸元表など

貨物軽自動車運送事業運賃料金表

軽貨物運送を始めるに当たっての注意点

ここでは、「軽貨物運送業」を始めるに当たっての、留意すべき点について、簡単に解説していきます。

「個人事業」としてではなく、「法人」として、事業を行う場合には、許認可手続きよりも”先に”、会社を設立しておく必要があり、順番を間違えないよう、注意します。

「黒色」ナンバープレートは、いきなり、管轄する「軽自動車検査協会」へ出向いて行っても、貰うことはできません。

まずは、「貨物軽自動車運送事業経営届出書」をはじめとする、法定書類一式を管轄の運輸支局の方へ提出し、許認可を貰ってからでないと、「黒色」ナンバープレートに付け替えることはできません。

この点もまた、順番に注意が必要です。

「一般貨物運送事業」とは違い、「軽貨物運送事業」の場合には、国家資格者である「運行管理者」の配置は、必要ありません。

一方で、「整備管理者」については、使用する車両が10台以上となる場合には、選任・配置が必要となってきます。

●「乗務員」の人数は、少なくとも「車両台数」と「同数」であることが求められます。

貨物運送を始めるための「要件」

「貨物軽自動車運送事業」を始めるための、主な「要件」は、以下の通りとなっています。

1.車両

・各営業所に1台以上

・車両は、バン、幌車、トラック、125cc以上の二輪バイク等で、車検証の用途欄が「貨物」となっていること。

「乗用車」を使用する場合には構造変更が必要となります。

・乗車定員は、原則、2名以内であること。

2.車庫

(1) 原則として、「営業所」に併設していること。

併設できない場合は、併設できない場合は、営業所所在地から、直線で2km以内に設置すること。

(2)計画する事業用自動車すべてを収容できるものであること。

目安としては、1両あたり、8㎡以上であること。

(3)使用権原を有すること。自己所有でなくとも、賃借やリースでも問題ありません。
(4)農地法、建築基準法、都市計画法令等に抵触しないこと。

例えば、土地の地目が、「田」「畑」の場合は、そのままでは使用できません。「宣誓書」の添付が求められます。

(5)他の用途に使用される部分と明確に区分されていること。

3.営業所・休憩睡眠施設

「乗務員」が有効に利用することができる適切な施設であること。

自宅の一室でも可能です。ただし、以下の「用途地域」では、営業所の設置は、原則不可。

  • 市街化調整区域
  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域

※自宅併設の場合には、可能な場合あり。(市街化調整区域は不可)

4.運送約款

荷主の正当な利益を害するおそれがないものであること。
(1)運賃及び料金の収受、並びに貨物軽自動車運送事業者の責任に関する事項等が、明確に定められているものであること。
(2)旅客の運行を行うことを想定したものでないこと。
※国土交通大臣が定めて「公示」した「標準約款」を使用する場合は、その旨を届出書に記載することにより、約款の添付は”不要”となります。

5.軽自動車の構造等

届出に係る事業用自動車(二輪の自動車を除く)の乗車定員、最大積載量及び構造等が貨物軽自動車運送事業に使用するのに不適切でないこと。

6.管理体制

運送事業の適切な運営を確保するために運行管理等の管理体制を整えているものであること。

配置する「運行管理”責任者”」は、「常勤」である必要がありますが、事業主との「兼務」は可能です。ただし、国家資格「運行管理者」の取得までは、不要です。

7.損害賠償能力

「自動車損害賠償法保障法」等に基づく責任保険、又は責任共済に加入する計画のほか、「一般自動車損害保険(任意保険)」の締結等、十分な損害賠償能力を有するものであること。

あくまで「事業用」としての任意保険に加入する必要があります。「自家用」の保険料に比べると、相当高くなります。

最後に

以上が、軽貨物運送を開業する為の準備についての解説となります。手続き自体のレベルはそれほどであっても、やはり、一定の”手間”と”時間”を要する許認可手続きであることには変わりありません。

当事務所へ、許認可手続きを「アウトソース」頂くことにより、経営者様として、こうした許認可手続きに費やすこととなる”時間”と”労力”を、”新規顧客の獲得”、”営業PR活動”の方へとシフトさせることが出来るといった”メリット”を活かすことが出来るのではないでしょうか?

貨物軽自動車運送

その他の「自動車を使ったビジネス」(旅客・貨物)の許認可については、以下のページをご覧下さい。

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