自家用自動車有償貸渡許可

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自家用自動車有償貸渡業許可を受けて行うレンタカー屋さん
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レンタカー事業を始めるには、許可が必要です。

レンタカー業とは、正式には、自家用自動車有償貸渡業です。

街でよく見かけるレンタカー業(自家用車を有料で他人にレンタルするビジネス)とは、正式には、「自家用自動車有償貸渡業」と呼ばれ、「道路運送法」上で規定されており、始めるには運輸支局(国交大臣)へ「許可」の申請が必要となります。

最近ではマイカー購入者の減少も相まって、カーシェアリングやレンタカーのニーズが増加傾向にあるようです。

また、ガソリンスタンドをはじめ、元々、自動車関連のお仕事に携わっておられる事業者さんが、新たにレンタカー業を始めるケースも増えて来ているようです。

ちなみに、このレンタカー業は、一応、「許可」が必要ではありますが、他の運送業ビジネスとは違って、その「許可」取得のハードルは、比較的、取り易いレベルの行政手続きに類されており、法人だけではなく、個人であっても、許可の取得は可能となっています。

他にも、このレンタカー業は、その用途は、「事業用」ではあるものの、他の運送ビジネスとは違って、「緑」や「黒」色のナンバーに変更されることもなく、ナンバーは、「白」色のままとなります。

ただ、ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、ナンバープレートの”ひらがな”表示部には、「わ」(「れ」)が使用されることとなります。

余談ですが、「リース車」もまた、レンタカー業と同様に、人に貸し出すことが目的のビジネスですが、「賃借人」が、車の「使用者」として「車検証」に登録される関係上、「わ」ナンバーではなく、「自家用」車用の”ひらがな”表示がつけられています。

レンタカー業を開業するまでの流れ

レンタカー業を開業するまでのおおまかな流れは、以下のようになります。

1.許可要件の確認、整備
2.許可申請書類の作成、収集
3.許可申請書の提出(運輸支局)
4.運輸局での審査(標準処理期間1か月)
5.許可の取得(許可証の交付)
6.登録免許税の納付(9万円)
7.車両の登録(「わ」ナンバーに付け替え)
8.事業の開始

許可の要件について

さて、ここからは、このレンタカー業の許可を取得する為に必要となる「要件」(ハードル)について、解説してみたいと思います。

レンタカー業も、他の運送関連の許認可と同様に、いくつかの許可要件を整えられない限り、許可は取得できません。

大まかには、許可を取得する為の要件は、「人」「設備」「その他」の3つに分類することができます。

①「人」について

●役員等が欠格事由に該当しないこと
●事務所責任者の設置
●車両が一定数を超える場合には、「整備管理者」の選任

・この「整備管理者」について、下記のいづれかに該当すること

ⅰ)自動車整備士資格・・・1級、2級、3級
ⅱ)整備の管理を行おうとする自動車と同種類の自動車の点検もしくは整備の管理に関して、2年以上の実務経験を有し、運輸局が行う「整備管理者選任前研修」を修了していること

「一定数」の車両とは

ⅰ)乗車定員11人以上のバス等・・・1台
ⅱ)車両総重量8t以上のトラック等・・・5台
ⅲ)その他の車両・・・10台

②「設備」について

●営業所と車庫を有すること

面積(広さ)要件は、定められていません。自宅の一室を「営業所」とすることも可能です。
・車両台数は、1台でも可能ですし、「軽」自動車でも問題ありません。
「中古車」を貸し出す場合には、別途、「古物商」の許可が必要となるケースがあるので、注意も必要です。
「マイクロバス」をレンタカーとして使用する場合は、レンタカー事業で、2年以上の経営実績が必要です。
レンタカー車両として利用できない車両があるので、注意が必要です。

ⅰ)霊柩車
ⅱ)マイクロバス(乗車定員29人以下、かつ車両長さ7m以下)の規格を超えるバス

③「その他」の要件

●車両に掛ける自動車保険の補償内容が一定基準以上であること

・対人:8,000万円/名
・対物:200万円/事故
・搭乗者:500万円/名

●「資金」に関する金額的な要件はありません。
●法人の場合、定款の事業目的欄への記載

・「自家用自動車有償貸渡事業」の記載があること

許可取得に関する、その他の注意事項

●貸渡しに附随して、運転手の労務提供(運転者の紹介、あっせんを含む)を行うことは、禁止されています。

●レンタカー車両を使用して、「旅客」や「貨物」を有償で運送、運搬することも禁止されています。

●許可を取得した後で、レンタカーとして使用する車両を登録すればよく、許可申請時に、車両が特定されている必要はありません。

●「個人」で営んできたレンタカー事業を法人化(法人成り)して継続して事業を行いたい場合には、事業の「譲渡譲受の手続き」を行えば足ります。別途、新たに法人として、許可を”取り直す”必要はありません。

必要となる書類一覧(一例)

運輸許可を申請するに際して、必要となる書類の例は以下の通りです。(※管轄運輸局によっては、若干の違いがあります。)

尚、許可申請書が受理されてから、許可が下りるまでの処理期間は、約1か月とされていますので、申請提出前の準備期間と合わせると、1か月半~2か月程度で、事業を開始することも可能です。

1.自家用自動車有償貸渡許可申請書
2.貸渡料金表
3.貸渡約款
4.履歴事項全部証明書(法人)又は個人事業主住民票
5.宣誓書(欠格事由)
6.事務所別車種別配置車両数一覧表
7.貸渡しの実施計画を記載した書類

許可書の交付後に行うこと

●許可書が交付された後、支局内にある「輸送」部門で、受理印済みの「事業用自動車連絡書」を発行してもらい、「登録」部門(軽自動車:検査協会)へ行き、レンタカー車両としての「登録」を行います。

●「登録免許税」9万円を納付します。

●営業所内に「貸渡約款」、「貸渡料金表」等を掲示し、「貸渡証」、「貸渡簿」を備え置きます。

●毎年4月1日から3月31日までの事業の状況について、毎年5月31日までに「貸渡実績報告書」の提出が必要となります。

レンタカー事業の開業

その他の「自動車を使ったビジネス」(旅客・貨物)の許認可については、以下のページをご覧下さい。

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